2023年12月28日余計なことを省いて話を短くする
★相手にわかってもらえる話がしたい
最近、『相手にわかってもらえる話ができるようになりたい』という動機で日本話し方センターのベーシックコースを受講する人が増えています。
少し前までは、『人前であがらずに話したい』という動機が圧倒的に多かったのですが、オンラインの普及もあり、ニーズが少し変化してきているようです。
相手にわかってもらえない話をする人は、『話がまとまらず何を言っているのかわからなくなる』『話の途中で言葉が続かず詰まってしまう』ということがあるようです。
話がまとまっていない、言いたいことが上手く言えない、ということは、人前で話す際のあがり症の原因にもなりますので、改善したいものです。
では、相手にわかってもらえる話ができるようになるには、何に気をつければよいのでしょうか。
★短く話す
人に分かってもらえる話をする上で重要なことは『短く話す』ということです。
聞いていて「長いなぁ」と思われる話は、決してわかりやすい話ではありません。
日本話し方センターのベーシックコースや2日間集中コースでは、話し方のトレーニングとして、教室の前に立って2分間のスピーチを行っています。
これによって人前で話す際のあがり症を治すことができます。
また、短くわかりやすく話をする訓練ができます。
2分間というのは話をするにはとても短い時間です。
この短い時間で聞き手に理解してもらえる話をすることはとても難しいことです。
受講し始めた頃は、ほぼ全員が2分を30秒以上オーバーしてしまいます。
つまり、話が長いのです。
実際、2分を超えるスピーチを聞いていると「長いなぁ」と感じます。
それは言いたいことに関係がない余計なことを話しているからです。
そういう話は聞いている人に「わかりにくいなぁ」と思われてしまうのです。
★余計な話は前置きに表れる
では、余計なことは話のどの部分に表れるのでしょうか。
多くの場合、それは「前置き」に表れます。
例えば、次のような話をするとします。
「先日、大阪の実家に行き、千葉の自宅に帰る際、最寄りのバス停に着いた時に実家に腕時計を忘れたことに気付きました。このバスに乗らないと予約した新幹線に乗れないので実家に戻ることができません。後日、年老いた母に腕時計を千葉の自宅まで郵送してもらう手間をかけさせてしまいました。それ以来、私は移動する際は時間に余裕を持って行動するようにしています」
こうした話をする場合に、次のような前置きを話す人が実に多いのです。
「先日、大阪の実家に行きました。コロナの時は行かないようにしていたので、実に4年振りの帰省でした。母親や弟とお墓参りをしたり、親戚と一緒に食事をしたりしてとても楽しく過ごしました。最後の日も実家近くのバス停からバスに乗る時間ギリギリまでいました。やがて時間になり、実家を出てバス停に着いた時、~」
★言いたいことだけに絞る
実家に行った際の様子がよくわかる話になっています。
しかし、この話で言いたいことは『移動の際は予想外のことが起きても対処できるよう、時間に余裕を持って行動しよう』ということです。
話の前置きでは、この言いたいことに関連することだけ話せばよいのです。
そう考えると、この前置きで必要なのは
「先日、大阪の実家に行きました。最後の日、実家最寄りのバス停からバスに乗る時間ギリギリに実家を出ました。やがて時間になり、実家を出てバス停に着いた時、~」
ということだけです。
その他のことは、本人は話したいでしょうが、聞いている人には不要です。
バスに間に合うギリギリの時間に実家を出た、ということがわかれば充分です。
『相手に伝えたいこと』と『話したいこと』は別物です。
しかし、残念ながら多くの人はこのことを意識せずに話をしてしまいます。
人に伝わる話をするためには、まず『相手に伝えたいこと』ことをしっかりと認識し、それに関することに絞って話しましょう。
★伝わる話し方を身につけましょう!
日本話し方センターのベーシックコースや2日間集中コースでは、上に述べたような、話を短くして端的に伝えるトレーニングを行っています。
受講される人の特徴に合わせて講師が個別にアドバイスしますので、確実に短い話ができるようになっていただいてます。
これらのコースで身につけた話し方のスキルは、一生の財産になります。
あなたも受講して、ぜひ一生ものの財産を手に入れてください!